お知らせ

マレーシアにて、Sime Darby Plantationと共同開発したTrichoderma fortified compostのトライアル販売を開始しました

2019.01.22
  • Chitose Agri Laboratory

Chitose Agri Laboratory Sdn. Bhd.(ちとせグループ)と、マレーシアのSime Darby Plantation Berhad※1が共同で商品開発※2した有機質肥料(商品名:Trichoderma fortified compost)を、Sime Darby Plantation Berhad.の肥料ブランド「Flemington’s」よりトライアルで販売開始しました。本肥料は、既にパームプランテーション他、バナナ農園やマンゴー農園に導入されています。
※1 Sime Darby Plantation Berhadは、プランテーション、不動産、建機、自動車、エネルギーなど多岐にわたる分野に進出しているマレーシア最大の複合企業Sime Darby Berhadの傘下企業です。
※2 Sime Darby Plantation Berhadは原料の提供、Chitose Agri Laboratory Sdn. Bhd.は製造技術の部分を担当しています。

 

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■有機質肥料「Trichoderma fortified compost」について
今回、新たに開発した有機質肥料は、パームプランテーションから発生する有機質廃棄物を原料として製造しましたが、これは単なる有機質肥料ではなく、アブラヤシを病気にかけるガノデルマ属糸状菌に対して抑制効果のあるトリコデルマ属糸状菌を含んだ有機質肥料となります。トリコデルマ属糸状菌は、病原菌に対する抑制効果を発揮するだけではなく、土壌菌叢を構成する重要な微生物の1つであるため、根腐病等を抑制しながら、土壌環境(菌叢)を豊かにすることによって、根本的に病気に罹らない土壌を造ることができます。

■開発について
今回の開発には、コンポスト製造プロセスを改良し、コンポスト中で安価に目的の微生物を増やす独自の農業資材「CSF(ちとせソイルフローラ)」の製造技術を用いています。パームプランテーションから発生する有機質廃棄物を原料として利用できることから、循環型の営農プロセスであることが大きなポイントとなります。

■パーム産業におけるちとせグループの取り組み
世界で最も消費されている植物油脂である「パーム油」は、食用だけでなく洗剤や化粧品にも使用されており、その需要は年々増加しています。その一方で、パーム油をアブラヤシの果実から搾油する過程で発生する有機性廃水や廃棄物が付近の河川や周辺環境を汚染することが問題となっています。ちとせグループでは、世界のパーム油の85%が生産されている東南アジア(主にマレーシア及びインドネシア)で以下の2つのプロジェクトを進めることで、環境の改善に取り組んでいます。
具体的には「廃水を新たなバイオマスに変換する」、「廃棄物を有効活用して土壌を改善させる」という下記2つのプロジェクトです。
・Project1.農業廃棄物を微生物資材に変え、東南アジアの土壌菌叢を豊かにする
・Project2.有機性廃水を微生物の働きで分解し、新たにバイオマスに変換する
今回の有機肥料の開発は、Project1の成果です。

ちとせグループでは今回のような取り組みを通して、これまでの農業環境に対して高負荷な栽培方法や不適切な圃場管理方法で消失が進んでいる東南アジアの土壌を、農作物の成長に適した土壌環境に変えていくことを目指しています。

※Chitose Agri Laboratory Sdn. Bhd.についてはこちら

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