• #有機溶液栽培 #水処理 #ウキクサ

有機性廃水を浄化する微生物と植物がパーム産業を刷新する

『大量の廃水や廃棄物の上に成り立つ現在のプランテーション農業に一石を投じたい』

パーム産業では、工場のオイル搾取後の廃液・廃棄物処理による環境汚染が大きな社会問題となっている。そこで、微生物と水生植物の力を使って廃液を浄化することにより持続的にパームのプランテーション農業を維持できるシステムの確立を目指す。
舞台は、世界的に需要の高まるパームオイルの8割以上を生産するインドネシアとマレーシア。そこで、微生物が廃液中のBODを下げ、ウキクサが栄養源を取り除く廃水処理システムを確立している。このプロジェクトの価値は廃液の浄化だけには留まらない。収穫されたウキクサはバイオマスに変換されて発酵原料や飼料原料に用いることができるので、同時に経済的なメリットも実現しているのだ。

※BOD:生物化学的酸素要求量。水の汚れを表す指標の一つ。

背景となる課題

    熱帯に位置するマレーシアとインドネシアでは、世界のパームオイル生産量の8割を産出しており、広大な土地にオイルパームの大規模プランテーションが広がっている。その中に点在するパームオイルの搾油工場では、日々パームオイルを生産すると同時に大量の有機性廃水が排出されている。場合によってはその有機廃水の処理が不十分なままに周辺の生態環境を悪化させてしまっていることが散見される。

活用している技術

  • 好気性細菌を使った水処理技術
  • 有機物を使った養液栽培技術 
  • 有機廃液を利用したウキクサ栽培

現在のステータス

  • いくつかの国で製品として販売をしている
  • 大規模プランテーションのプロセスに組み入れるなどの取り組みも展開中

活動している国

マレーシア、インドネシア、日本

パートナー

Abedon Oil Mill Sdn. Bhd.

MessagePICK UP PERSON

  • 川合 以顕

    Chitose Agri Laboratory Sdn. Bhd. Director, Chief Technology Officer

    初めて現場に行った時、廃水がある溜池周辺のあまりの臭さに驚きました。 ただ同時に自分にもできることがあると強く感じました。 農薬や肥料を大量に投入して、大量の廃水や廃棄物を捨てることで成り立つ現在のプランテーション農業に一石を投ずることができるように頑張ります。

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