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ちとせ×JAXA、国際宇宙ステーションで宇宙用スピルリナ培養システムの実証実験を開始

2026.05.07

月面探査や長期宇宙滞在の実現が現実味を帯びる一方、宇宙における食料と酸素の自給はいまだ未解決の課題です。ちとせグループは、この課題に正面から向き合うべく、宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同プロジェクト「Space Surface Spirulina」※の一環として、スピルリナ培養システムの実証実験を国際宇宙ステーション(ISS)にて開始しました。

2026年4月11日、独自開発の担持体培養型フォトバイオリアクターがCygnus NG-24宇宙船によりISSへ輸送され、日本実験棟「きぼう」に設置、16日間の培養サイクルが開始されました。

打ち上げに先立ち、播種手順のリハーサルを行う BioEngineer 稲田敬

ISS内は、微小重力・限られた実験スペースや水資源といった、地上とは大きく異なる制約に満ちた環境です。こうした環境に対応するため、ちとせは独自の担持体培養デバイスを開発しました。従来の液体懸濁培養では、藻類を液体の中で浮遊させて育てますが、担持体培養デバイスでは藻類を担体の表面に付着させ、少量の培地で高密度に培養します。この手法では、地上の標準的な培養方法と比較して使用水量を25分の1から100分の1程度に抑えつつ、設置面積も大幅に削減できると見込まれています。 

ISSでの培養サイクル中は、湿度データが継続的に記録されるとともに、温度および外観の状態がテレメトリを通じてリアルタイムで監視され、宇宙環境が生物学的安定性に与える影響が評価されます。実験終了後、藻類はISS内で凍結保管され、地球に持ち帰られたのち詳細な解析が行われる予定です。 

元JAXA宇宙飛行士 山崎直子氏からのコメント 
「宇宙における人類の活動領域が広がる中で、循環型の生命維持や環境制御の重要性がますます高まっています。微細藻類スピルリナの光合成を活用し、食と空気の両方を支えるこの宇宙実証実験は、世界的にも画期的な取り組みであり、新たな可能性を切り拓いていくことに期待しています。」

元JAXA宇宙飛行士・エンジニアである山崎直子氏は、2025年大阪・関西万博で、ちとせが技術監修を担った日本館の藻類展示を鑑賞し、日常生活を支える微細藻類の可能性に触れました。宇宙応用への可能性を見出され、その後ちとせを訪問。上記コメントにて「Space Surface Spirulina」プロジェクトに対し期待を寄せられました。

山崎直子氏とちとせメンバー

本研究は、宇宙空間における「自給自足」を叶えるための基盤を築くものであり、人類が地球の外へと歩みを進めるための、確かな一歩となるものです。ちとせは、バイオテクノロジーを活用し、地球を超えて人類の営みが千年先まで持続する未来を切り開いてまいります。

「Space Surface Spirulina」は、JAXAの「きぼう」利用テーマとして2021年に採択された研究プロジェクトです。2018年から2019年にかけて実施した食用藻類スピルリナを用いた省資源かつコンパクトなタンパク質生産システムの開発を経て、現在のプロジェクトへと発展しました。 

関連情報
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