• #発酵 #機械学習 #DX #AI #生産 #培養

AI×発酵により、培養技術の職人芸を次世代に継承する

これまで経験豊かな培養者が五感で感じ取ってきた変化を代替または五感では捉えられないパラメータをデータ化するセンシング技術、時々刻々と変化する培養の状態変化を予測し最適化する技術、さらに独自の機械学習モデルによるAI自動制御技術を組み合わせることで、人がこれまでに踏み込むことのできなかった高度な培養制御を実現するバイオ生産マネジメントシステムを開発しています。


背景となる課題

  • 発酵生産などバイオテクノロジーを利用した生産技術の開発は停滞しており、生産が安く行える地域に生産拠点が集中している
  • バイオ×AI、バイオ×デジタルの期待は大きくなっているが、そもそも機械学習のシステムに適したデータが取得されていない
  • 新たな生産技術を開発するために、ディープラーニングなどの手法に活用できるデータ取得が求められている

活用している技術

  • 人の五感を代替、あるいは人が区別できない培養状態を把握するセンシング技術
  • 多次元センシングデバイス群とクラウドをつなぐIoT技術
  • 取得データを機械学習に供するためのデータ前処理技術
  • バイオものづくりに特化した機械学習モデル構築技術
  • 多種多様な培養課題を解決するためのAI自動制御技術

現在のステータス

  • 2020年6月より、「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発」が、NEDOによる委託事業として採択された。
  • 2023年4月より、京都大学の拠点にて、30Lスケールの日本を代表する関西圏バイオファウンドリの運営を開始した。
  • 2023年9月、協和発酵バイオ社との共同実施の実績が日本経済産業新聞に掲載された。
  • 発酵業界のみならず、バイオ業界の様々な技術を有する企業やアカデミアとタッグをくみ研究開発を続けている。

活動している国

日本

パートナー

協和発酵バイオ株式会社、味の素株式会社、天野エンザイム株式会社、三菱商事ライフサイエンス株式会社、神戸天然物化学株式会社

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  • 河合哲志

    株式会社ちとせ研究所 バイオ生産部 部長

    発酵生産はノウハウ依存型の産業であり、長年の経験が蓄積している企業は特定の分野で圧倒的な技術を保有しています。一方で、同じ企業が新規案件に取り組むと、また一から経験を積み上げる必要があるのが発酵生産の世界です。さらに、この経験の蓄積方法は個人に依存しており、現在の取組みが最適かどうかも分からない状態にあります。言い換えると、微生物をマネジメントするための開発というよりは、日々のトラブルシューティングに追われているのが実情ではないでしょうか。このような状況を打破するために、AIを基点としたデータ駆動型のバイオ生産マネジメントシステムの開発を始め、近年やっとその成果が出始めています。この技術を広く活用いただき、育種技術(ちとせ独自の不均衡変異技術)と培養技術の両輪でバイオエコノミー拡大に貢献していきたいと考えています。

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