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ちとせ研究所取締役 清水昌が日本学士院賞を受賞いたしました

2024.03.12

ちとせ研究所 取締役およびChief Science Officerの清水昌(しみずさかゆ) 京都大学名誉教授が日本学士院賞を受賞いたしました。日本学士院賞は、人文科学、自然科学の両分野から毎年計9件以内の優れた学術研究を選定し、その研究者を顕彰する賞です。学術研究を対象とした国内の賞の中でも、特に権威のある賞の一つに数えられ、1910年の創設以降、野口英世氏、高峰譲吉氏、湯川秀樹氏らが受賞者として名を連ねています。

清水先生は「微生物の新規機能の探索と有用物質生産への応用に関する研究」を通して、世界で初めてアラキドン酸※1 を主成分とした油脂を直接生産する微生物を発見し、その工業生産に成功しました。さらに、希少な高度不飽和脂肪酸の発酵生産に成功し、「油脂発酵」という新しい産業分野を確立しました。また、微生物を利用してパントテン酸の工業的製造プロセスを改善し、さらには微生物を利用して、ケトン基を光学活性アルコールに変える方法も開発しました。この方法により、光学活性アルコールの合成が効率的になり、現在では世界中で広く活用され、バイオ産業の発展に大きく貢献したと評価されています。なお、授賞式は天皇皇后両陛下ご臨席のもと今年6月以降に催される予定です。


※1 アラキドン酸は不飽和脂肪酸の一種で、栄養価が高く乳児の粉ミルクなどにも含有されています。
※2 パントテン酸は炭水化物、脂質、タンパク質などの代謝を促進させる効果があると知られ、サプリメントにも含有されています。

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