プレスリリース
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ちとせグループの中核法人である株式会社ちとせ研究所は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)が公募する「グリーンイノベーション基金事業(以下、GI基金事業)/バイオものづくり技術によるCO₂を直接原料としたカーボンリサイクルの推進」に「光合成によるCO₂直接利用を基盤とした日本発グローバル産業構築」のテーマを提案し、実施予定先として採択されました。総事業費は約500億円、実施期間は2023年度から2030年度までを予定しています。
ちとせグループは、石油産業に代わる藻類基点の新産業を構築するプロジェクト『MATSURI』にて、様々な立場や業種の他機関と協働し、バイオ製品の開発に向けた取り組みや、マレーシアに建設した世界最大規模(※1)の5ha藻類生産設備での長期大規模藻類生産の実証(※2)などを行っております。今回実施予定先として採択されたGI基金事業テーマでは、100haの生産規模にて経済合理性と環境持続性の双方を見据えた藻類生産技術開発と、CO₂を直接原料として生産する藻類バイオマスを原料にした化成品や化粧品、燃料、飼料、食品などの幅広い用途開発を実施します。これを通じて、藻類を基点とした日本発のグローバル産業の構築を推進し、政府の掲げる2050年カーボンニュートラル実現に貢献してまいります。
本事業は、ちとせグループが運営する『MATSURI』プロジェクトのパートナー企業など34社、株式会社三井住友銀行、国立大学法人広島大学、国立大学法人長岡技術科学大学、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学、一般社団法人日本微細藻類技術協会らとともに実施する予定です。なお、ちとせグループは、GI基金を活用した本事業を加速するために、民間資金の調達活動を開始致します。
<MATSURIパートナー企業のGI基金事業に対する意気込み・期待コメント>
●ENEOS株式会社
ENEOSは、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献するため、CO₂を吸収して育つ藻類を原料とした、燃料や油脂などの炭化水素製品の研究開発に挑戦します。
●天野エンザイム株式会社
天野エンザイムは独自の酵素技術によりMATSURIプロジェクトに参画することで、循環型社会を支える新たな産業構造の構築に貢献します。
●日本ガイシ株式会社
当社のセラミック膜により、微生物を用いた製品の製造工程に有効な分離技術の開発を進める。独自のセラミック技術でバイオ産業の創出・社会実装促進に貢献していきます。
https://www.ngk.co.jp/news/20230327_1.html
●日本ハム株式会社
カーボンニュートラル社会の実現に向け、CO₂を直接利用できる藻類の産業応用が果たす役割は非常に大きいと考えております。社会実装に向けたプロジェクトの一端を担うことは非常に光栄であり、推進に取り組んでまいります。
https://www.nipponham.co.jp/news/2023/20230327/
●株式会社資生堂
資生堂は、企業使命「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」のもと、循環型ものづくりや業界を越えた連携を強化することでよりよい社会への貢献を目指しています。本基金の獲得により、当技術の発展をより一層進めます。
●株式会社コーセー
コーセーグループでは、美の創造企業として脱炭素社会を実現するために、MATSURIが主導するグリーンイノベーション基金事業に協力し、MATSURIに参画する多様な業種のパートナーと連携して脱炭素社会への貢献を目指していきます。
●花王株式会社
日用品に使用されている天然油脂(パーム油等)の将来的な代替原料の一つとして、微細藻類から得られる油脂の可能性に期待をしております。この機会を通じ、微細藻類油脂が日用品の原料となりうるのか、そのケイパビリティを把握していきます。
●武蔵塗料ホールディングス
私達はMATSURI参画企業の皆様とのパートナーシップで藻類由来のバイオペイントを開発し「色と機能」で世界中の顧客に貢献できるビジネスを生み出したいと考えています。
●株式会社富洋海運
温室効果ガス削減への取り組みは、海上輸送業に従事する我々の使命であり次世代に対する責務であるという考えのもと、MATSURIプロジェクトが開発しうる革新的なカーボンニュートラル燃料による船舶運航の早期実現を大いに待ち望んでおります。
●三菱化工機株式会社
三菱化工機グループは、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みのひとつとして、閉鎖系型の微細藻類培養装置を新たに上市しました。今後も当社はプロジェクト参画企業の1社として藻類を活用した新たなソリューションの開発・提案に取り組み、サステナブルな社会づくりに貢献していきます。
●サカタインクス株式会社
当社が進める長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」の達成に向け、MATSURIプロジェクトとともに、微細藻類の活用による、新産業とサステナブルな社会の構築に挑戦してまいります。
https://www.inx.co.jp/news/detail/20230327093240.html
●株式会社MORESCO
MORESCOはこれまで培ってきたブレンドや合成の技術と、微細藻類由来の資源との融合により、「地球にやさしいオンリーワンを世界に届ける」企業を目指します。
https://www.moresco.co.jp/news/assets/0e53cebb1fe197a24094d6e69ffd862f3281db8f.pdf
●株式会社日立プラントサービス
日立プラントサービスは、総合エンジニアリング企業として、MATSURIプロジェクトを通じ参画企業の皆さまとともにカーボンニュートラルな藻類産業構築に貢献します。
●ZACROS(藤森工業株式会社)
当社がヒト細胞の大量培養で培った培養バッグの技術(材料選定・加工技術等)及び、藻類産生物質を利用したバイオ樹脂活用を推進し、脱炭素社会の実現にチャレンジします。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7917/tdnet/2254964/00.pdf
●大日本印刷株式会社
DNPは持続可能な環境・社会・経済の実現に向けて、事業活動と地球環境との共生を絶えず考え、行動規範のひとつに掲げた「環境保全と持続可能な社会の実現」に取り組んでいます。本プロジェクトにおける「光合成によるCO₂直接利用を基盤とした日本発グローバル産業構築」テーマの進展に期待しております。
●株式会社トクヤマ
トクヤマは、社会課題の解決に貢献する製品・サービスの提供を通じて、 価値創造型企業への転換を目指しています。微細藻類の可能性を追求し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
●三菱ケミカル株式会社
三菱ケミカルは、グリーンイノベーション基金を通して藻類からの化学品提供を目指します。革新的なソリューションで、人、社会、そして地球の心地よさが続いていくKAITEKIの実現をリードします。
●日本精化株式会社
MATSURIを通じて環境に配慮した新たな価値創造を行い、地球、社会、未来における「キレイ」の実現と、私たちを取り巻く全ての人々を「笑顔」にすることを目指します。
●東ソー株式会社
2050年のカーボンニュートラルを実現すべく、MATSURIプロジェクトで提供される微細藻類由来原料を用いたプラスチック製品の開発を検討していきます。
https://www.tosoh.co.jp/news/release/2023/20230328.html
●日産化学株式会社
当社長期経営計画Atelier 2050に掲げたカーボンニュートラル実現に向けてMATSURI PJTの皆様と前進したいと考えています。
プレスリリース:https://www.nissanchem.co.jp/news_release/news/n2023_03_27.pdf
●協同油脂株式会社
協同油脂は、本プロジェクトへの参加を通じて、貴重なエネルギー資源の有効利用になくてはならない潤滑剤の低炭素化に取り組み、循環型社会の実現に貢献してまいります。
https://www.kyodoyushi.co.jp/news/2023/#anc01
●池田糖化工業株式会社
当社で生産される様々な製品は、日常の食卓シーンで幅広く使われており、現在の食の安全・安心・安定供給に貢献しています。今の農水畜産業由来の生産物だけで持続的な発展が望めるだろうかと考えて、本プロジェクトに参画致しました。多種多様な参画企業のみなさまと共に2050年カーボンニュートラルな社会を目指して参ります。
●日本ゼオン株式会社
微細藻類の事業化とその利活用は、カーボンニュートラルな社会の実現に必要な要素の1つだと考えています。当社は、「まずやってみよう」「つながろう」「磨き上げよう」という3つの言葉を大切にして、本気で価値共創に取組んでまいります。
https://www.zeon.co.jp/news/assets/pdf/230327.pdf
●森六ホールディングス株式会社
森六グループは、MATSURIプロジェクトを通じて環境対応製品の開発など新たな価値の創出に注力し、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みに挑戦してまいります。
●日光ケミカルズ株式会社
本プロジェクトを通して参画企業様と共に、藻類から得られる様々な素材をグローバルに提供してMATSURIを盛り上げて参ります。本プロジェクトが、日本発の先進的取り組みとして、環境配慮型のモノづくりをリードする存在となる事を期待しております。
●日本特殊陶業株式会社
藻類事業の発展は脱炭素社会の実現において大きな役割を果たすと期待しております。当社グループは本プロジェクトを通じて持続可能な社会へ向けて貢献してまいります。
●株式会社タベルモ
食品グレードの微細藻類原料の製造と食品用途の藻類製品開発技術を事業を通して磨いてきました。グリーンイノベーション基金事業を通して、世界的な人口増加と食習慣の変化から不足すると予測されているタンパク質の供給体制をはじめ、食の領域でカーボンニュートラルな産業構築に貢献いたします。
<採択された委託・助成事業について>
●事業・プロジェクト名:
グリーンイノベーション基金事業/バイオものづくり技術によるCO₂を直接原料としたカーボンリサイクルの推進
目標と事業全体のイメージ(経産省のWEBサイトより抜粋)
●採択テーマ:
光合成によるCO₂直接利用を基盤とした日本発グローバル産業構築
●テーマ概要:
微細藻類を用い、太陽光をエネルギー源、CO₂を直接原料とした、バイオプラスチックや機能性素材などの化学品、燃料、食品や飼料等の商業生産を通じた2050年カーボンニュートラル実現を目的とした取り組みを実施
【研究開発項目1】有用微生物の開発を加速する微生物等改変プラットフォーム技術の高度化
➢実用微細藻類を従来比1/10期間で非組み換えゲノム編集・ゲノム調整できる基盤を開発
【研究開発項目2】CO₂を原料に物質生産できる微生物等の開発・改良
➢高効率なゲノム編集・ゲノム調整を駆使し、非組み換えで脂質生産性を5倍以上向上
【研究開発項目3】CO₂を原料に物質生産できる微生物等による製造技術等の開発・実証
➢製造コストを代替候補品と同等以下にできる生産プロセスを開発・実証
●本件に関するNEDO開示情報
・公募詳細:https://www.nedo.go.jp/koubo/EF2_100190.html
・採択発表:https://www.nedo.go.jp/koubo/EF3_100190.html
・採択に関するプレスリリース:https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101619.html
<本文中の注釈>
※1 効率的な藻類の生産とその大規模化を叶えるフラットパネル型藻類生産設備
※2 NEDOから株式会社ちとせ研究所への委託により2020年より実施。
採択時のリリース:https://chitose-bio.com/jp/news/3514/
稼働開始のリリース:https://chitose-bio.com/jp/news/5124/
<MATSURIプロジェクト>
https://matsuri.chitose-bio.com/
藻類の大規模生産と事業化に強みをもつちとせグループが主体となり、日本を代表する企業群・行政と共にこれまで誰も成し得なかった藻類産業を構築するプロジェクト。MATSURIの名の通り、人類史上に残るお祭りとするべく、藻類の活用を通じたサステナブルな社会づくりを構築します。
【動画】未来への想いが込められたストーリー、「藻」産業構築・MATSURIプロジェクト:
世界最大規模の藻類生産設備はここからどんどん加速する!
https://matsuri.chitose-bio.com/pages/gallery
<ちとせグループ概要>
https://chitose-bio.com/jp/
ちとせグループは、世界のバイオエコノミーをリードするバイオ企業群です。千年先まで人類が豊かに暮らせる環境を残すべく国や多くの企業と協力し、経済合理性を成立させながら技術を社会に展開しています。
◯ちとせグループ全体を統括する「CHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD.」の概要
・設立 :2011年10月
・本社 :シンガポール
・代表者 :CEO 藤田朋宏 Ph.D.
◯ちとせグループの中核法人として、技術開発・事業開発を行う「株式会社ちとせ研究所」の概要
・設立 :2002年11月
・本社 :神奈川県川崎市
・代表者 :代表取締役 CEO 藤田朋宏 Ph.D./代表取締役 COO 釘宮理恵