お知らせ
東京農工大学の講義「⽣命⼯学ビジネス特別講義/⽣命⼯学産業特別講義」にて、ちとせ研究所 フェローの東田英毅が「産業微生物ビジネスの最前線」の題目で講義を行いました。
<セミナー詳細>
【日程】2018年12月12日
【内容】⽣命⼯学ビジネス特別講義(修士)/⽣命⼯学産業特別講義(博士)
【題目】産業微生物ビジネスの最前線
〇東田より
東京農工大学工学府(小金井キャンパス)で特別講義をしてきました。
大学院の⽣命⼯学ビジネス特別講義(修士)/⽣命⼯学産業特別講義(博士)の中の一コマとして、「産業微生物ビジネスの最前線」について語りました。農工大は出身大学(のひとつ)ではありますが久しぶりの訪問。講義もこちらでは6年ぶり。出勤簿に押印する部屋がわからずに学内を彷徨ってしまいました(建物ごと移転していた!)。もちろんキャンパスの基本構造は変わりませんので、生協とかグラウンドとか見ながら、しばし懐かしさに浸ったなど。
出席してくれた学生は20人ほどでした。200人ぐらいの大講義と比べて顔が見えやすく、どんな話し方をすると興味を持って聞いてもらえて、どうなると寝てしまうかもよくわかります。今後の自分自身の講義術の研鑽にもなりました。COP24の開催期間でもあったため、まず、いま世界で何が議論されているのかを、バイオエコノミーを例にとってお話ししました。次に、微生物を使ったビジネスの立上げ例として、分裂酵母を使った酵素や有機酸の生産技術開発について20年ぐらいかけてこつこつ事業にした自身の経験と、ちとせが2年間でロケット立上げしたタベルモ事業を対比して、会社の規模や業態による仕事の進め方の違いを説明しました。
質問や途中の問いかけから、学生さんはやはり「研究」マインドが強いことがわかりました。もちろんそれはとても良いことですが、その前提で、企業がどのような人材を求めているのか、企業での研究・開発はどんなものか、自身の未来の姿を想像しつつ、考えてもらうきっかけになったかなと自負しています。
講義終了後には(学生さん自身が研究で使っている)大腸菌が発現しなくて困っているのですが、といった何とも答えにくい質問もいただきましたが、「発現屋」(微生物で酵素などのタンパク質をつくる技術者)という、これまでの仕事の一面が印象づけられたみたいで、良かったとも思いました。