プレスリリース

国内最大級1500m2規模でのバイオ燃料用藻類の屋外培養試験設備を建設し、2015年度に運用を開始する旨をプレスリリースしました。

2015.02.05
  • ちとせ研究所

IMG_6545株式会社IHI、国立大学法人神戸大学及び株式会社ネオ・モルガン研究所(現ちとせ研究所)で、国内最大級1500m2規模でのバイオ燃料用藻類の屋外培養試験設備を建設し、2015年度に運用を開始する旨をプレスリリースいたしました。

小さな藻の、小さなフラスコから始まった実験が、多くの人を巻き込み、こんなにも大きなスケールにまで辿りついたこと。まだまだ実用化に向けたスタートに過ぎないけれど、とても誇りに思います。

微細藻由来バイオ燃料製造のための屋外大規模培養試験設備を建設

-国内最大級1,500㎡設備で藻体量産技術の確立を目指す-

2015年2月5日

 株式会社ネオ・モルガン研究所、株式会社IHIおよび国立大学法人神戸大学は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業」において、鹿児島県内にバイオ燃料用藻類(ボツリオコッカス)の屋外大規模培養の試験設備を建設し、2015年度に運用を開始いたします。将来的に、微細藻由来バイオ燃料製造に係るコスト低減に資するプロセス全体の改良が期待されます。

 本事業は2012年度に開始し、増殖性に優れたボツリオコッカス株(注)を活用することで、2013年度は100㎡規模での屋外安定培養に成功しました(IHI横浜事業所内)。加えて、さらなるコスト低減のため、増殖性の高さに加え、藻体径の増大、浮上性の向上といった事業化での製造コスト削減に資する有用形質を集約した新株の獲得にも成功しています。

 本事業の成果を事業化へ繋げるために、株式会社IHI(代表取締役社長:斎藤保)、国立大学法人 神戸大学(学長:福田秀樹)および株式会社ネオ・モルガン研究所(代表取締役社長:藤田朋宏)と新エネルギー・産業技術総合開発機構(理事長:古川一夫)は、鹿児島県内(鹿児島県鹿児島市七ツ島)に、国内最大級となる1,500㎡にスケールアップした培養池を有する屋外大規模培養試験設備を設置し、課題抽出等を含めた安定的な藻体量産技術の確立を進めていくものです(現在建設中、2015年3月完成予定)。更に、屋外大規模培養試験と並行して、将来の事業実施場所の選定(海外を想定)を進めると共に、燃料製造コスト低減に向けたプロセス全体の改良を進めていきます。

鹿児島press                                (写真右上/下)建設中の培養設備の様子

注) 神戸大学榎本平教授が顧問を務める有限会社ジーン・アンド・ジーンテクノロジー(本社:大阪府吹田市、代表:榎本武)が所有する高速増殖型ボツリオコッカス株。なお、NEDO本委託事業の成果を含め、株式会社IHI、株式会社ネオ・モルガン研究所および有限会社ジーン・アンド・ジーンテクノロジーは、2011年にIHI NeoG Algae 合同会社を設立し(本社:神奈川県川崎市、代表:藤田朋宏)、藻類を活用したバイオ燃料製造の技術開発に取り組んでいます。 

view all news

Next