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4月15日(水)、MATSURIパートナーを対象に事業共創セッション(旧:情報共有会)「メトリクスMATSURIプレゼンツ DXはどう進めるのか?― AI活用のリアルと実践事例 ―」を開催しました。
近年、MATSURIを通じて様々な業界の企業の皆さまと対話する中で、共通して聞かれるお悩みの一つが「DXが進まない」というものです。業界や企業規模に関わらず、DXはビジネスから製造現場まで幅広く関わるテーマであり「何から始めればよいのか分からない」「現場に落とし込めない」といった声が多く聞かれます。
こうした状況を踏まえ、今回のセッションではDXを個別の事例としてではなく、その背景にある考え方にまで踏み込み、パートナーの皆さまとともに突破口を探る場として企画しました。MATSURIのDX担当ともいえる「メトリクスMATSURI」の視点から、パートナー企業にも多数ご登壇いただき、DXが進まない背景と、各社の実践を往復しながら、その突破口を探る内容となりました。当日は対面・オンラインあわせて約100名の方々にご参加いただき、セッション後には初の懇親会も開催し、活発な議論が交わされました。
■第一部:DX推進の壁とその乗り越え方
株式会社ちとせ研究所/株式会社堀場製作所
第一部を通じて浮かび上がったのは、DXは単なる技術の問題ではなく、「組織のあり方そのもの」であるという点です。株式会社ちとせ研究所(以下、ちとせ)バイオ生産本部長 河合哲志からは、ちとせのDXを支えているのはITスキルではなく、「正しい意欲」と「問題発見力」をもとに、ミッション達成に向けて一気通貫でやり切る人材が育成可能な組織風土であると共有しました。
───変化を前提とし、ビジネス成果に執着する。
そうした文化があるからこそ、DXが「推進されるもの」ではなく、自律的に進んでいく状態が生まれているという点は、多くの参加者にとって新たな視点となったのではないでしょうか。
実際にこうした組織のあり方が、発酵領域においてトップメーカーを上回る成果を生み出すAI技術の開発を可能にしたという点も共有されました※。
※これまでの成果の一例
[プレスリリース] 人が設計した最良条件を、ちとせのAIが凌駕 – 培養制御が難しい糸状菌でたんぱく質の生産性を2倍に向上 –
[プレスリリース] ちとせ×明治、AI培養制御で乳酸菌多糖の生産性を向上︎︎︎ ︎わずか11の学習データで最適条件を導出

続いて、株式会社堀場製作所 開発本部 設計技術センター 勝田敏広様からは、事業分野を超えたラボラトリー管理システム導入の具体的なプロセスをご紹介いただきました。
伝統ある分析・計測機器メーカーでありながら、部門を越えた連携を前提としたプロジェクト設計、そしてトップと現場が「現場の効率化とビジネス成果を繋ぐ」という共通の意志で結ばれている点に、同社の強さの本質が表れていました。
特に印象的だったのは、実際に現場で直面した課題や悩みに留まらず、それに対してどのように向き合い、乗り越えてきたのかという点まで踏み込んでお話しいただいたことです。単なる成功事例の共有だけでなく、「そういうところまで聞けるのか」と感じさせるリアルな内容であったからこそ、参加者にとって自社の状況と重ね合わせながら考えることのできる時間となりました。
理論と実践の両面からDXを捉えた本セッションに対し、参加者からは「DXをITの問題として捉えていたが、実は組織の問題であると気づかされた」「手段が目的化していた自社の現状を見直したい」といった声が寄せられ、自社の取り組みを改めて問い直すきっかけとなる時間となりました。
■第二部:メトリクスMATSURI共創事例
株式会社ちとせ研究所/浜松ホトニクス株式会社/株式会社三ツワフロンテック/湯本電機株式会社
第二部では、AI技術を活用して発酵・培養の生産性を大幅に向上するというちとせの取り組みを、高い技術力で支える共創パートナー企業3社との連携の実態に迫りました。
▷浜松ホトニクス株式会社
中央研究所 福原誠史様
グローバル・ストラテジック・チャレンジ・センター(GSCC) 鈴木志保様
ちとせからは、光学データがAI学習において重要な役割を果たす具体例を示しました。これを受けて浜松ホトニクス社からは、広帯域へ対応するセンシング技術と、ちとせへの導入実績、さらに独自のプロセスモニタリング技術についてご紹介いただきました。
▷株式会社三ツワフロンテック
培養部 磯部真一様
微生物培養におけるAI技術の必要性に加え、培養装置とAI技術が連携するために求められる装置仕様や通信仕様の整理、さらにデータの業界共通化の重要性について議論が行われました。あわせて、今後のAI制御搭載に向けたパッケージ化の取り組みについてもご紹介いただきました。
▷湯本電機株式会社
営業部 一階貴明様・黒田友哉様
ちとせでは、データ精度向上に向けたデバイス開発も進めていますが、湯本電機社と連携し、特許に繋がるようなデバイス開発を進めています。当日はその事例に加え、金属・樹脂など多様な材質への対応や、図面化が複雑で難しい案件にも応える同社の技術力についてご紹介いただきました。

これらの取り組みは単なる技術補完にとどまらず、実際の生産プロセスにおいて成果を生み出すための事業基盤として機能しています。メトリクスMATSURIでは、こうした異分野の技術を掛け合わせることで、一社では実現できない価値創出を加速させるとともに、その成果を社会実装へとつなげ、参画企業の技術が世界へ広がっていくことを目指しています。
参加者からは、「AIを活用したバイオ生産に必要な技術や視点を知ることができた」「各社の製造現場で活用できないか検討したい」といった声があがり、次のアクションにつながる議論が各所で生まれていました。

セッション終了後には、初の試みとして懇親会を開催いたし、パートナー企業の皆さまと、ちとせメンバーを合わせ、50名を超える場となりました。
参加者からは、「各社が抱えるリアルな悩みを聞くことができ、次の提案に繋がった」「セッションでは踏み込めなかった本音や技術のコアまで議論できた」といった声が多く聞かれ、所属企業の垣根を越えた新たな共創のアイデアや、具体的な取り組みが生まれるなど、非常に密度の高い時間となりました。
また、「参加者が非常に前向きで元気をもらえる会だった」といった声も寄せられ、MATSURIが、パートナーの皆さまとともに未来への挑戦を具現化していく場であることを、改めて実感する機会となりました。MATSURIはこれからも、パートナーの皆さまとともに、事業を動かす共創の場として進化してまいります。
開催概要
日時:2026年4月15日(水)15:00~16:20
題目:MATSURI情報共有会「メトリクスMATSURIプレゼンツ DXはどう進めるのか?― AI活用のリアルと実践事例 ―」
MATSURIとは
https://matsuri-partners.chitose-bio.com
MATSURIとは、“バイオエコノミーを推進する産業横断型の共創イニシアチブ”です。バイオ基点の社会構築を目指し、ちとせグループでは、微細藻類の産業利用をはじめ、AIを活用したバイオものづくり、資源循環、持続可能な農業など、様々な領域で事業を展開してきました。こうした挑戦を一企業で終わらせることなく、確かな産業として根付かせるために生まれた共創の場がMATSURIです。パートナー企業や自治体、教育機関を巻き込み、MATSURIの輪は今日も広がり続けています。その名の通り、人類史に残る「お祭り」として、共に未来をつくる仲間を募集中です。お問い合わせはこちらから。
関連情報
[ニュース] MATSURIパートナー限定情報共有会「メトリクスMATSURI発足について」を開催いたしました
[プレスリリース] バイオエコノミーの共通インフラを目指し、AIデータ駆動型バイオ生産システムを共創・実装する「メトリクスMATSURI」 ― 計測・制御・エンジニアリング企業等8社で始動 ―
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